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中日新聞:裁判員制 障害者に意欲、不安 手話通訳不足など深刻:社会(CHUNICHI Web)

リンク: 中日新聞:裁判員制 障害者に意欲、不安 手話通訳不足など深刻:社会(CHUNICHI Web).

記事の最初にこのようなことが書かれています。

 来年5月に始まる裁判員制度。素人の裁判員でも理解できるよう「目で見て耳で聞いて分かる裁判」を目指す方針に、視聴覚障害者たちが「参加できるのか」と不安の声を上げている。障害者団体は「参加しても、理解を助ける仕組みがないと責任を持った判断ができない」と、支援体制の充実を求めている。

「目で見て耳で聞いて分かる裁判」は、確かに視聴覚障害者にはハードルを一層高くするものかもしれません。

現在まだ書画カメラや大画面のモニターが設置されていない民事の法廷では、図面や写真について質問するときは、弁護士が証人の指したところや動作の説明を、すべて言葉に置き換えて質問し直しています。

書画カメラや大画面のモニターが設置された刑事の裁判員法廷では、図面や写真を使う機会が多くなったように思います。また、図面を指し示したところや、動かす動作などが、法廷にいる皆に見えるようになったため、指示代名詞やその位置をわざわざ説明し直すことは少なくなりました。

速記官は、後で文字の記録にすると、「ここからここまで」などだけではさっぱり意味の分からない速記録になるし、幸い速記官にも大画面のモニターで見えるようになったので、「左のドアから真ん中の机まで」などと情景描写をできるだけ同時に打つようにしています。

その情景描写をすることが増えた分が、視覚障害者の方にはハードルが上がった分だろうと思います。

皆でなるべく視覚情報は言葉で説明することを気を付けることや、速記官が視覚情報も文字化して、それを点字にするソフトを作るとか、読み上げソフトを活用できないかなど、ハードルを下げる工夫が必要だろうと思います。

また、法廷だけでなく、速記官を手続や評議にまで障害者に文字通訳のために張り付かせることがされてもよいのではと思います。

新聞記事の最後のほうにこんなことも書かれています。

特に深刻なのが、手話通訳者不足だ。愛知県には手話通訳の資格を持つ人が200人近くいるが、園田さんは「手話通訳だけでは生計を立てられないので専門家が育っていない。裁判を手話通訳できるのは1割いるかどうか」と話す。都市部以外では、不足がさらに顕著という。

手話通訳者でこんなに困っているとは、思いもよりませんでした。要約筆記者不足は、ボランティアの折によく耳にしていたのですが。

中途失聴の手話のできない方には、文字通訳者が必要ですが、要約筆記者やパソコン要約筆記者を探すのは至難の業でしょうし、平日は生計を立てている仕事があるのでますます無理でしょう。裁判所速記官を文字通訳に使ってくれればと思います。

 参加への意欲と不安の間で複雑な思いを抱く障害者たち。全日本ろうあ連盟の安藤豊喜理事長は「弁護士が容疑者の権利を守るため、聴覚障害者を不選任とするかもしれない。2つの人権があり難しい問題だ」と話す。

 2つの人権を守るために、最高裁がよい決断をしてくれることを願っています。

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コメント

この記事を見つけてお知らせしようと思ったのですが、もう書いていただいていますね。中途失聴者の私は裁判員のミニフォーラムに出席し、裁判所側の依頼した手書き要約筆記だったのですが、一応ミニ模擬評議にも参加できました。要約筆記の方は優秀だったと思います。しかしやはり要約なので、裁判速記官にお願いしたいと事前に言ってあったのですが、情報保障は業務じゃないということらしいです。裁判官が何人か説明役として出席していましたが、これは業務なのかな。裁判所一体で裁判員のPRに邁進ということでしょうが、こうなると「裁判官だけで仕事をしているのではなく,書記官,家裁調査官,事務官などの職員」と引用されていたのが利いてきますね。日本では情報保障の記録・保持・保障が軽視されているようです。文書館がまだまだ未整備なのも、その表れの一つでしょう。
なお、手話通訳者は足りないというか、評議などこなす能力の問題もありますね。手書き要約筆記者についても同じ。裁判所が依頼するとすれば、その能力にも責任を持つということですね。パソコン要約筆記者は現実に数が足りない、派遣組織が未整備ということも含めて、聞こえない当事者の方が情報を持っていますから、問い合わせればいいのにそういうシーンはありませんでした。
いろいろと引用された記事にも関連するので、ミニフォーラム出席については早く総括を書きたいのですが、なかなか書けません。

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