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音声認識システム、検索・再生だけにあと何億?

6月23日、最高裁の総務局+情報政策課,人事局,経理局が、裁判所職員の労働組合である全司法との交渉で説明した内容です。

【音声認識システム】
音声認識システムの研究開発の状況については,先日,職員管理官から説明したとおりである。今後も,職員及び職員団体に対しては,必要に応じて説明していきたいと考えている。
 音声認識システムについてはシステムにより得られた文字データを映像・音声データとリンクさせ,文字データをいわばインデックスとして利用することによって,証言等の中から評議での確認に必要な部分を検索し,速やかに映像及び音声で再現することを念頭に置いて,映像関連機能として盛り込むことを前提としてシステム構築を行ってきたことは,先日,職員管理官から説明したとおりである。
 システムで得られた認識結果(文字データ)を利用して検索する場合,通常はキーワードの多くがきちんと認識されている上,検索方法としては,このほかに,発言がされた時間を入力して検索する方法(その場合は,何時何分から前後何分間と範囲を指定することも可能である。)や発言者を特定して検索する方法も可能としており(これらのクロス検索も可能である。),検索に支障はないと考えている。今後とも,現場の意見等をふまえながら実際の運用に支障がないようなシステムを構築していくとともに,できるだけ高い認識率を実現することを目標に,引き続き研究開発を行いたいと考えている。

 
あと、最高裁と全司法本部とのやりとりで、組合側は、「音声認識システムについては,調書への活用も期待していたが,評議におけるインデックスとしての機能にとどまっている。さらなる認識率の向上を求める。また,プロトタイプを東京だけでなく多くの庁に設置してもらいたい。」と要望しました。

それに対して最高裁は、「平成21年の開始時にできるだけ高い認識率となるよう研究開発をすすめている。プロトタイプの設置は,今回は業者が立ち会ったり,作業を行う際の都合により東京以外では考えていない。東京地裁で行っているテスト結果をCD-ROMに記録し,配布する予定なので,それを見てもらって,意見があれば出してもらいたい。なお,最終検証として,12月には幾つかの庁でテスト運用を行うことを検討しているので,規模がどのくらいになるのかは分からないが,要望は承ることとしたい。」と回答しました

評議のときに、裁判員が、あのときどう言っていたかをもう一度確認したいという、検索システムだけのものに、約5年と4億の費用を掛けてきたことになります。

それすらも、これから12月になってやっと幾つかの庁でテスト運用してというぎりぎりの日程で、全国の様々な方言が飛び交う法廷で実際に使い物になるかどうかは、まだ未定です。

最高裁は、最初に調書を音声認識システムで作成すると言っていたのだから、潔く失敗を認めて、路線変更をすべきです。

これ以上、認識率の向上を求めても、全国の方言に対応している音声認識システムなどどこでも開発されていませんし、法廷の様々な人がしゃべる生の言葉のやりとりを直接認識させる方法で、高い認識率など幾らお金を掛けてもできるはずがありません。

最高裁に、高い認識率を求めることは、無駄にもう何億円もつぎ込むことと、貴重な時間の浪費になります。

最高裁が失敗を認め、路線変更して、裁判所速記官の裁判員への活用を決めてくれれば、検索・再生システムはもちろん、公判調書も提供できるし、視聴覚障害者に逐語の文字通訳も提供できるのにと残念です。

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