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なぜ裁判員法廷にビデオ?

 最高裁は,音声認識システムによる記録作成には失敗したので,ビデオ+音声認識システム(よくて8割にしか達しない認識率なのでインデックスに利用)を裁判員法廷に設置する作業を現在進めています。

 しかし,ビデオ記録は使い勝手が悪く不評なので,米国では速記がまだ大活躍ですし,日本でも控訴審には紙の記録で上がります(高裁裁判官も紙の記録を好んでいるので)。
 
 米国より30年遅れている話で,使い勝手が悪く失敗したのが分かっているビデオを,最高裁がなぜわざわざ裁判員法廷に採用するのか理解に苦しみます。

 米国のように公平に競わせてくれれば、速記官のほうが便利で役立つことが分かってもらえると思うのですが。

 下のは,数年前のリーフレットの記事からです。

機械速記vsビデオ・・・・速記が勝利(米国)

 カリフォルニア州では,1986年に州法を改正し,ビデオによる供述録取に予算措置を講じ、実験を開始しました。ロサンジェルス郡上位裁判所(日本の地家裁に相当)でも4法廷にビデオ装置を設置しました。質問者,証人,裁判官を別カメラで写し,発言ごとに画面を切り替えるものです。書証提示の時刻をインデックスとして付するサービスも操作担当の事務官が行いました。 しかし,コンピューター反訳をする速記官に対抗することができず,1994年1月1日をもって実験を終了しました。(法律名はCalifornia Code of civil procedure)
 ロス郡上位裁判所でも,4法廷のうち3法廷のビデオ装置を撤去し,今は1法廷に残るのみです。機械自体はすぐれていましたが,速記官がそれを上回りました。その後も,速記官による法廷記録は発展を続け,1993年立法により,当事者は,速記官がコンピューター反訳をしている場合は,そのフロッピー(computer readable form)の交付申請ができるとされました。弁護士の利用の便宜と省スペースを考えてのことです。
 シンプソン裁判では,当事者席のモニターにリアルタイムの文字表示をしたことが有名です。コートルーム23などのハイテク法廷でも,速記のリアルタイム・コートリポーティングは活躍しています。

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