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2010年11月

国際ユニヴァーサルデザイン会議in浜松で字幕付け

10月30,31日,浜松で「第3回国際ユニヴァーサルデザイン会議」の字幕付けを行いました。速記官は,2日間で延べ14名(1日目13名,2日目10名)がボランティアで参加しました。
いつもは字幕が脇役のことが多いですが,今回は英語字幕やパワーポイントの画面とともに舞台中央に大きく掲げられ,主役級の扱いでした。

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1日目の内容は,寬仁親王殿下をはじめとする開会式挨拶は日本語だったのですが,基調講演の1つと,パネルディスカッションのパネリスト4名は外国の方で英語だったので,同時通訳のイヤホンを付けての字幕付けでした。

英語の字幕付けに,米国から速記者が来ていました。

日米速記者で一緒に字幕を付けるのも初めてで,お互いの字幕を見ながら,表示する早さを競うように付けたり,「(子供たちが歌っている)」など表示の仕方を参考にして付けたりしました。

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英語の字幕は,1人が速記して,校正者なしで,タイムラグ2秒で単語の半分の長さからもう表示されるのが印象的でした。
日本語の字幕は,1人が速記,1人が校正で,漢字変換の正解率を上げるためもあり,句点ぐらいまでの文章をためて,まとめて出すので,少し時間が掛かります。

同時通訳者は,舞台横のブースの中の字幕が見える位置にいて,字幕を参考にしながら通訳しているようでした。

話すと,間髪を入れずに英語の字幕が付き,同時通訳のヘッドホンから日本語が流れ,通訳された結果が日本語の字幕で表示されていくという連携作業で,舞台そのものが言語の壁をなくすUD(ユニヴァーサルデザイン)となっていて見事でした。
外国の方の参加も多かったので,耳の聴こえの悪い方ばかりではなく,違う国の言葉を理解するというためにとても役だったのではないかと思います。
いろいろなところで望まれるUDだと思いましたが,裁判でも実現できたら,どんなに通訳事件がスムーズに正確になるだろうと思いました。

初日の講演中,寬仁親王殿下も2階からずっと御覧くださっていたので,最高裁も見てくれない「はやとくん」を,殿下には御覧いただけたとうれしい気持ちもしました。

裁判所の中でだけ仕事をしていると決して体験できないことなので,ボランティアをすると,してよかったと思うのですが,できれば仕事でもこの技術を生かせないかと思います。

字幕付けをしていると,外国の講師の方は皆やけに話しかけてきます。
パワーポイントの資料を前もって見せてくれたり,話すのが速すぎないかと聞いてくれたりします。速記者が字幕に表示することが根付いているからかなと思いました。

日本でも,裁判でも,速記者の字幕付けが当たり前になるといいなと思いました。

この会議を後援している中日新聞の1面に、大きく写真が載り、字幕も写っていますので、下のサイトを御覧ください。
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20101031/CK2010103102000126.html

守る会の運動

今,「速記官制度を守る会」が取り組んでいる,「裁判の証拠調べに裁判所速記官の立会を要請してください。速記官の養成再開にご協力を。」運動を御紹介します。

速記官の立会は,付速記の基準が明確に定められていないため,速記を付けることを抑えられていたり,裁判員事件にも速記を付けないという地域があります。

また,速記が付きやすい地域でも,この事件は是非とも速記を付けて欲しいと思われたときに,文末の要請書を御活用ください。

2010年9月
弁護士会会員 各位             

                   裁判所速記官制度を守り,司法の充実強化を求める会
                   会 長  鶴 見 祐 策(東京弁護士会所属)

       証拠調べに裁判所速記官の立会を要請してください
            ~速記官の養成再開に向けて~

 1997年,最高裁裁判官会議で裁判所速記官の養成停止が決定され,最大時825名いた速記官は2010年4月時点で240名となりました。このため,速記官がゼロ若しくは1名配置となった地裁本庁・支部は全国で31庁にも上り,このままでは,いずれ裁判所から速記官がいなくなることは明白となっています。
  
 当事者が訴訟準備を十分に行い,公正・迅速な裁判を実現するためには,正確で迅速な供述記録=速記録の作成が非常に重要です。しかし,速記官数の急激な減少のため,必要な事件に速記官が立ち会えない状況が広がっています。
 速記録に代わるものとして,最高裁は民間業者委託の録音データ起こし(いわゆる録音反訳方式)による供述記録を提供していますが,完成までに日数がかかり,誤字・脱字等が多いため,審理にも少なくない影響を与えています。
 
 養成停止決定後に「司法制度改革」が行われ,裁判員裁判制度が導入されるなど情勢も大きく変わり,速記録の需要は一層高まっています。当会はもちろんのこと,種々の民主団体,また裁判所内部からも速記官の養成再開を求めていますが,最高裁は養成再開に応じようとしません。

 そこで,最高裁に速記録の需要が高まっていることを改めて訴え,養成再開を実現させるために,速記録のユーザーである皆様から各事件担当の裁判体に対し,「速記録を作成してほしい」「速記官を法廷に立ち会わせてほしい」「速記官の填補をしてほしい」という要請をしていただきたいと考えております。
 当会の活動趣旨にご理解を頂き,本とりくみへのご協力をよろしくお願いいたします。

  以  上

なお、この取り組みの問い合わせ先は次のとおりです。
東京都千代田区霞が関1-1-4 裁判所合同庁舎内 全司法東京地連気付
電話(FAX兼用) 03-3581-2705
裁判所速記官制度を守り、司法の充実・強化を求める会

要請書のひな形は,こちらでできます(Word文書)。

「sokkiyouseisyo.doc」をダウンロード

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