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2010年12月

「はやとくんフォーラム2010」お疲れさまでした

おかげさまで,「はやとくんフォーラム2010」が無事終わりました。

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今年はクリスマスというのに,前年より多い60人の参加で大盛況でした。

毎度のことながら,濃縮された内容の2日間でした。

勉強も,開発も,総会も,速記官制度問題も,ステンチュラの消耗品販売も,宴会もという欲張った内容で,ハードな2日間でしたが,今年もたくさんの成果をあげることができました。

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一番の収穫は,方言対策について,今までは各地域にお任せだったのですが,全国の登録例を見比べながら,正しい辞書登録の方法を教えてもらったり,対応のしかたを皆で検討できたのが非常によかったです。今後,各地域の方言辞書が充実することと思います。

遠藤会長の講義は,2進数や16進数,漢字コード(シフトJISやユニコード等)についてで,はやとくん基礎講座でした。とっつきにくい内容でしたが,さっそく翌日の新常用漢字への対応について話し合うときにも役に立っていました。

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ワードワープ社に入られた元速記官の奥平さんのお話は,現役の裁判所速記官でいてはできない仕事ばかりで,貴重な体験談をお聞きしました。刑務所にえん罪を訴える既決囚の証言を取りにいった話や,TBCの「金スマ」へ筆談ホステスさんの文字通訳に行った話,神戸地裁で聴覚障害者が原告の裁判で文字通訳をした話で,リアルタイム速記技術を生かしてとても活躍されています。機械速記はやはり役に立ちますという奥平さんの言葉に,私たちもとても元気が出る思いでした。

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ただ,外に出てから,改めて裁判所に仕事に来てみても,裁判所の聴覚障害者に対する遅れた情けない対応にがっかりされたそうです。文字通訳の費用も当事者の原告持ちで,裁判の進行には何の支障もないのに質問の部分しか文字通訳することを許可しなかったそうです。何度も質問し直して,速記者は分かっていたのだけど答えを打って表示できず,何度も質問し直しとなり大分はがゆい思いをしたようです。被告も便利に使ったそうですが,裁判所が一番長時間聞いて速記者を使ったそうです。

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こんなに長く聞くんなら,裁判所,お金を出せ!と思ったそうですが,お金を出すか,裁判所速記官を使うかしてほしいものです。

そして,懇親会に続き,日本速記協会から中根先生が駆け付けてくださって,NAOKOさん,マンヨーさん,トオル君の参加もあって,アットホームな宴会となりました。

大いに盛り上がり,2次会,3次会と続いていき・・・2日目を迎えるのでした。

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日本の速記タイプライタの歴史

速記タイプライタの歴史が載っているページを発見しました。

日本語のローマ字運動と深くかかわって生まれた機械速記は,先人たちの知恵と努力の結晶です。

このページは,不幸な結果の記載で終わっていますが,続きをハッピーな話に変えられる力を今の速記官なら持っています。

石頭の最高裁が,「はやとくん」とステンチュラを正式導入しますと言ってくれさえすればよいのですが。

田中館愛橘・タイプライタ・日本文化   http://www.age.ne.jp/x/nrs/kakimono/yamada/2002.htmより引用 

しかしこの速記術そのものが、今では世間から姿を消しつつある。いまその原因と考えられているものを整理してみると、主なものが二つある他、かなり日本的と思えるものもいくつかあったとされる。

まずその最大のものは、テープレコーダが普及し、その性能が大幅に向上したことによる状況の変化である。録音機は小型化し、安価になり、音質がよくなった上に動作も正確になった。またカセットテープ方式の発明により、テープの取り扱いも楽になった。それは、技能習得が困難でしかも習得に時間のかかる、すなわち莫大なコストを抱え込んでいる速記術の絶対性が失われてしまった結果、裁判のばあいを含め、一般に発話を固定する記録の作成には、もはや速記術に頼ることなく、録音テープの出力から、直接漢字かな混じり文を作ればよくなったことを意味した。

つまり、録音再生によるテープほどき (テープ・リライト、transcription) が速記に対して経済的、技術的に優位なライバルとなった結果、速記タイプを含めて、速記術というものの必要性がかなり弱まってしまい、それが速記タイプライタ制度そのものの維持にブレーキをかけることになったのである。

 さらに間接的には速記タイプライタ制度の普及を抑えることになった、二つ目の理由として、そのまた10年余り後になってからの、ワープロとパソコンの出現があった。1970年代後半に日本文ワープロやワープロソフトが数多く商品化され、それらが一般社会に普及するとともに起こった性能と品質の向上は、ワープロやパソコンを使って、録音から直接に漢字かな混じり文へテープほどきをする作業をかなり容易、かつ安価にし、しかもその速度を倍以上にまで引き上げることを可能にした。それが速記タイプの利点をさらに削り取ることになった。

そのほかに、ソクタイプの普及に歯止めをかけたと言われているのは、速記タイプライタを使う、新しい速記官という身分は比較的簡単に作ることはできても、それに伴って必要となる、速記官自体を組織的に養成する機関の急速な設立が、硬直化した日本社会の制度の中ではなかなか実現できず、速記官の養成がそう思うままにはならなかったことである。その上、以前からある書記官に対する、新しく出来た速記官の地位や待遇の関係といった、因習的、実利的、感情的な問題が起こっていたことなども、速記タイプライタのすみやかな普及にたいして、負の因子として働いたという。

また、タイプ速記は高度の習熟が要る技能作業であり、またそれに使われる速記タイプライタも見かけによらない精密機械なのである。しかし一括購入の審査のときに、価格が技術力に優先されたという当時の入札制度のもとでは、購入された速記タイプライタの品質が不充分で、高度の熟練技能が充分に発揮できないということが、しばしば起こった。その上、速記タイプライタで印字をする、折り畳み式の紙テープは意外に製造がむずかしく、その割りには納入価格が抑えられていたので、満足して使えるテープの供給に困難が付きまとうなどの問題もあったらしい。

最高裁判所が半世紀近くにわたって取り組んできた、速記タイプライタの活用の努力は、こうしたさまざまな理由が重なり合って、予期したほどには成功を見ず、ついに20世紀が終わる直前になって裁判所は、これ以上新しく速記官の養成は行なわないことを決めた。

以上のように、中にはなかなか表には出にくい、もろもろの事情があって、長い間ずっと懸案になってきた、日本では裁判に時間がかかり過ぎるという一般問題は、完全な解決を見ないまま、再び先送りされてしまって、今日に至っている。

ステンチュラの官支給問題(その2)

憲法施行60周年を迎えたとき,国会では記念行事が様々に行われましたが,その中の一つに国会速記士が来場者の方に速記符号で名前を書くという催しがありました。
http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/070403-184258.html

裁判所ではとても考えられないことで,速記に対する温度差を改めて感じました。
最高裁が,速記官の技術を誇らしく宣伝してくれることなどありえません。

私がこれまで見てきた最高裁は,速記官の存在自体を知られないようにするか,速記官が悪い評価がされるようにという目的の動きしかとりません。

キータッチが重く,コンピュータにもつながらない,古いアナログの速記タイプで仕事をさせて,速記官なんて時代遅れだ,月に10時間しか仕事ができず,それ以上働くとすぐに健康問題が起きると,あちこちで悪口の宣伝してくれるぐらいです。

既に9割以上の速記官がステンチュラを使ってますが,官支給されているものは速記タイプなので,速記タイプを使っていることを前提に話が進められます。
仕事のやり方も,研修の内容も,法廷での情報保障も,ステンチュラで仕事をすれば可能であることが,何もかもがつぶされていきます。

古ぼけた機械を無理やり押しつけて,ステンチュラを使った今の速記官の進んだ仕事のやり方を,見たり評価自体をしないで済むように最高裁はしているのです。

お金を出せばステンチュラは使えますが,最高裁に貼られた速記は時代遅れの技術という悪いレッテルを付け替えるのは,官支給がされない限りできません。

ステンチュラの官支給問題は,最高裁が速記官の技術を正当に評価することから逃げる卑怯なやり方の問題でもあります。

ステンチュラの官支給問題(その1)

最高裁の速記官いじめに,ステンチュラ(米国製のデジタル化した速記タイプ)の官支給をしないことがあります。

これまで10年以上,裁判所速記官は官支給を,最高裁に強くお願いしてきましたが,速記タイプ(日本製のアナログタイプ)を支給しているのだから,ステンチュラの官支給はしないと言われ続けてきました。

最高裁の支給している速記タイプというのは,1946年に製造が開始された当時から全く変わらない機械で,外国では博物館入りしている機械です。
裁判所の物品にはすべて更新期限がありますが,速記タイプにはなく,何十年たとうが廃棄されず,倉庫に古いものがあるから新しい機械は買えないと言われます。
速記タイプは2001年に製造が中止されたので,一番新しいものでも約10年はたっているものです。

更新期限がないのは,初期に川上さんという方が作っていたソクタイプは大変よいものだったのですが,あるとき最高裁と川上さんが大げんかをして,川上さんが作り続けられなくなりました。その後,日本タイプライター社が速記タイプを製造することになりましたが,これが大変評判が悪く,速記官が速記タイプの更新期限をなくして,川上タイプを使わせてほしいとお願いしたことが理由と聞いています。
私が速記官になるずっと前の話で,私も速記官の大先輩に聞いて知っているぐらいで,40年かそれ以上前の話と推察します。

さすがにそんな時代遅れの機械は使っていられないので,今から約10年前の1999年から,速記官はステンチュラを個人輸入してきました。

1台約40万円で250台購入したので,合計約1億円を投じたことになります。
個人のものなので,インクリボンやバッテリーの消耗品代や,メンテナンスや修理の費用など,毎年1万円以上が自己負担になります。

ところが,10年もたつとさすがに寿命で,ステンチュラの故障が増えてきました。
ステンチュラも新製品(Stentura Fusion)が出ていて,10年前の機械(Stentura6000LX)は製造中止になり,性能が良くなっている代わりに値段も高く約50万円します。

速記官の命とも言うべき機械で,故障して仕事で迷惑を掛けるわけにもいかず,泣く泣く2台目を購入した者もいますが,多くの速記官は故障の不安を抱えながら仕事をしています。

来年は,ステンチュラ官支給問題を,解決する年にしたいです。

はやとくん通信No.51

はやとくん通信No.51です。

今月発行したものです。

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やっと全部アップできました

はやとくん通信No.50

はやとくん通信No.50です。

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はやとくん通信NO.49

はやとくん通信No.49です。

2010年7月発行のものです。

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はやとくん通信No.48

はやとくん通信No.48です。

2010年2月作成のものです。

「hayatokunnews48.pdf」をダウンロード

「はやとくんフォーラム2010」&電子速記研究会総会

「はやとくんフォーラム2010」&電子速記研究会総会

 いよいよ来週に近づいてきました。

 今年も盛りだくさんの充実した内容になりそうなのでお楽しみに御参加ください。

 今年のテーマは,「方言に対応する!」です。

●場所 東京グリーンパレス
 〒102-0084 東京都千代田区二番町2番地 03-5210-4600(代表)
 東京メトロ有楽町線 麹町駅(番町出口5)徒歩1分
 JRまたは都営地下鉄新宿線 東京メトロ南北線 市ヶ谷駅徒歩7分
 JRまたは東京メトロ南北線 四ツ谷駅徒歩7分
 東京メトロ半蔵門線 半蔵門駅 徒歩7分
 地図 http://www.tokyogp.com/access/index.html

●日程
◇12月25日(土)はやとくんフォーラム
  13:00-13:10 開会
  13:10-14:10  「はやとくん」の新機能等 (講師 遠藤)
  14:20-16:00  付属語についての基礎講座
       各地の方言に対応する登録のしかた
                (講師 松本 矢倉)
  16:10-16:50 WW社のお出かけ(神戸地裁の聴覚障害者の裁判等) (講師 奥平)
  16:50-17:00  閉会
  17:30-19:30  懇親会(同グリーンパレス内会場にて)

◇12月26日(日)総会,開発会議,全司法と守る会と速記官の懇談会等
   9:30-11:00 総会
  11:00-12:00 開発会議
  13:00-14:00 方言先進地域の大阪のやり方
  14:00-15:00 開発会議&総会残りと質問コーナー
 15:00-16:00 全司法&守る会&速記官懇談会

(26日は9時半始まりとしましたので御注意ください)

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